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基準地価の発表

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9月18日(火)、国土交通省より基準地価が発表となりました。

日常的な生活の中では、あまり気にしないデータでしょう。でも、これから土地を探して家を建てようという方には、非常に気になる数字かもしれません。そんな方々でも、「基準地価」ってなに?という方も多いだろうと思いますので、今日は、このことを含めて土地の価格についてちょっと説明しておきましょう。

そもそも、土地の価格っていくつもあることを知ってますか?本来、同じものの価格が複数あるという事は、おかしいことなのですが。

私たち業界では土地の価格を言う時に、一物四価とか、一物五価とか言っております。土地の価格指標は4つや5つあるという事です。その5つを下に挙げてみます。

 

  1. 公示地価

地価公示法をもとに、国が調査をし、その年の1月1日時点の価格を3月に国交省より発表する。周辺土地売買の基準となる価格。

  1. 基準地価

各都道府県が調査しまとめて、国交省から9月に発表される。7月1日時点の価格となっている。公示地価の発表から半年経過後の土地価格推移を知ることができ、公示地価を補完する形になっています。

  1. 相続税路線価

相続税又は贈与税の課税基準とするための価格で、毎年国税庁から1/1時点の価格を7月に発表されている。概算として、公示地価の8割設定とされている。7月に発表されるが、その年の1/1時点の価格です。

  1. 固定資産税路線価

固定資産税の課税基準として、総務省から毎年発表される。概算として、公示地価の7割設定とされている。これをもとに、それぞれの土地の固定資産税評価額が決められていく。

  1. 取引価格(実勢価格)

不動産の市場で、実際に売買される価格。

 

上記の取引価格を入れないで一物四価と言ったり、取引価格も含めて一物五価と言ったりするのです。私たちが土地の売却を依頼されるとき、土地の価格査定をしますが、その際の基準となる価格は1/1時点の価格である公示地価。そして、7/1時点の価格である基準地価、という事になります。公示地価を発表する土地を標準地、基準地価を発表する土地を基準地といいます。査定しようとする土地の近くの標準地や基準地を探して、その比較により、査定地の価格を計算するのです。

 

これらの公示地価と基準地価とを合わせて公示地価という言い回しになるのですが、税金の計算をするときもこの価格に税率〇〇%という、決められた税率をかけて出せばわかりやすいのに、相続税や贈与税はこの公示地価の約8割設定にした路線価で、固定資産税や都市計画税はこの公示地価の約7割設定にした固定資産税評価額を、課税基準に使うというややこしいことをするものだから、土地の価格…といったときにたくさんの価格が出てくるわけです。実際に売買される価格よりも安い価格に税率をかけて、税金を計算するのですから、税額自体には文句はつけませんが、この2重3重の価格構造だけは何とかしてほしいものです。

早急に、この評価構造の一元化には取り組むべきだと私は思っています。

 

ここまで書いてきましたから、皆さんは気付かれたかもしれませんが、私たちに土地の価格を聞くまでもなく、すぐに土地の実勢価格を知る方法があります。

今は賃貸住まいでも、実家に帰ると家や土地があるはずですが、お父さんかお母さんに頼んで、その土地の固定資産税の納税通知書を見せてもらってください。そこに、固定資産税評価額というものが書いてあるはずです。その価格は、公示地価相当額の約7割に設定してあるわけですから、逆にその評価額を0.7で割り戻せば、すぐ実家の土地の公示地価相当額が出てきます。

かといって、必ず、市場に出せばその価格で売れるかというと、そうはいきませんので、そこは注意してください。あくまで目安です。

 

発表された新聞では、徳島市が26年ぶりに土地価格の上昇に転じたと書いてありましたが、飽くまで全体の平均でという事です。各エリアごとの状況をまとめましたので下に表にして掲げておきます。

徳島県内の基準地の指定は185か所あります。

基準地 住宅地123 宅地見込地1 商業地47 工業地8 林地6 計185地点

 

地価が上昇となった基準地があるエリアは「徳島市、鳴門市、阿南市、名西郡、板野郡」の5つのエリアだけで、他の11のエリアはほぼ全域がまだ地価の下落が続いています。

基準地価180918

徳島市だけは、中心部の商業地や住宅地の値上がり分で全体が0.1%の値上がりとなり、26年ぶりに土地価格推移がマイナスからプラスへと変わったことになります。ただ、値上がりしたのは3/1以下の地点であり、住宅地の最大の値上がり率を示した中前川町でもその比率は2.0%であって、全体が値上がりしてきたというよりは、値下がりするところが少なくなって、全体の平均として、プラスに転じたというところです。

徳島市郊外の市町村は、まだまだ土地価格が底をついたという感覚はなく、値下がりが続いているといっていい状態。特に南部の沿岸部、牟岐町や海陽町の方は3~4%の値下がり傾向を見せており、地価下落はまだ継続中です。この先、価格が底付きしていくことはあるでしょうが、大幅な過疎化により、これからどんどん土地価格が上昇していくという要素は全くありません。

 

そんな状況で、徳島県全体で見ても、徳島市への集中が進んでいく傾向が強いですし、まだまだ日銀は金融緩和を引き締めに転ずることはなさそうなので、しばらく住宅ローン金利は低い状態のままです。ですから、持ち家の需要はそこそこ喚起され、郊外から市内中心部に近いところの土地を購入検討する人が増えそうですね。という事は、ゆっくり構えていると条件の良い土地は売れていってしまうという事かもしれません。土地探しをしている人は、しっかりと資金計画をした上で、慌てず、急いで、探していきましょう。