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「失敗しない土地探しの秘訣」第19回 売買契約の注意点

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皆さん、こんにちは。不動産部の平です。

いよいよこの「失敗しない土地探しの秘訣」のシリーズブログも、残り1回の処まで来ました。

 

前回は、土地契約で重要な二つの書類の内、「重要事項説明書」について、気をつけるべき点をお伝えしました。

 

今回は、「契約書」です。高額な買い物の売買契約書というのは初めて見るという方も多いと思います。そもそも、ものを買うのに契約をするなんて言うのは、そうそうある事ではありません。

 

分からない、知らないで当然だと思って下さい。決して分かった振りをする必要はありません。遠慮なく、どんどん、担当者に説明を求めましょう。

 

説明のうまい担当者、そうでない担当者。説明そのものを嫌がる業者、面倒くさがる業者など、ここの部分で、その業者の姿勢が判断できると思います。但し、業者が嫌だといって、その土地まであきらめる必要はないですからね。きちんと、要点を確認して、問題がない土地であれば、どの業者が仲介してくれようと関係ないですから。

 しかし、ここで、その業者に関して大いに不信感を抱くようであれば、契約も考え直した方が良いかもしれません。

そのことを踏まえて、「契約書」の注意点を書いていきます。ここで書いている中にも、堅苦しい法律用語が出てきますが、契約書は法的な約束事の文書ですから、ここは我慢してください。ただ実際の重要事項説明の時や、契約の時には、分からなければ遠慮なく説明を求めて構いません。

 

売買契約書

重要事項説明を受けて、重要事項説明書と売買契約書の説明に疑問や不明点がなく、内容に納得がいったらいよいよ売買契約を結ぶ事となります。重要事項説明書と内容が重なっている部分もありますが、次に書く項目について、確認しておきましょう。

 

契約書の頭には、購入する物件の所在・地番・地目・地積などが表示されています。重要事項説明書で確認した登記簿の内容と一致しているか、確認をしましょう。これが間違っていたら大変ですから、登記簿のコピーを見せてもらって、必ず数字や所在地などが一致しているかを自分で確認しましょう。

 

  • 代金の支払時期と支払方法は確認したか?

購入代金の支払方法は、売買契約時に手付金を払い、取引時に残代金を払うというのが普通です。最終的に、所有権の移転登記をする時が残代金の支払をする時となります。ローンを組む方は、ローンのお金が手元に降りて来るのがいつになるのかを確認し、その融資の実行日に合わせて取引の期日を決めねばなりません。金融機関に確認し、支払の期日やその方法を決めて下さい。

 この「引渡し」又は「取引」と呼ばれる場は、通常、融資をする銀行の1室をお借りし、そこに売主・買主はもちろん、司法書士、仲介会社の担当者(売りと買いで別れて2人居ることも有り)など関係者が一堂に会して実施されます。ですから、予定の急な変更は他の方に迷惑が掛かりますので、変更の必要がないように、しっかりと決めましょう。

  • 所有権の移転、物件引渡し・登記の時期はいつ?

土地の引渡しをいつにするか?所有権の移転登記をいつにするか?買主側の融資の都合で、契約時に決められない場合は、いつまでにという形で明記してあるはずです。買主側だけでなく、売主側で、境界確定や測量をして渡す。或いは建物を解体して更地で渡すなどの場合は、その工事日程の都合により、引渡しの日を選定する事になります。

 

  • 抵当権は抹消されているか?

契約する物件に、抵当権・地役権・地上権・賃借権など他人の権利が付いていると、取得後の利用に際して様々な制約を受ける事になってしまいます。引渡し時に、これらの権利を売主側で、全て抹消してもらわねばなりません。これを明記してある事を確認します。

 

  • 公租公課の分担はどうなってるか?

固定資産税や都市計画税などは毎年1月1日時点の登記名義人に対して課税されます。

引渡しを受ける時、この税金を、いつを起点として日割精算するのかはっきりと確認しておく必要があります。

 

  • 瑕疵担保責任の取り決めは確認したか?

物件の引渡しを受けた後、隠れた欠陥が見つかった時の取り決めです。瑕疵とは、キズの事です。

(1)売主の瑕疵担保責任とは

 例えば、中古住宅の売買契約書で土台が白アリにおかされていたとか土台が腐っていた、構造上の欠陥で雨漏りがひどい等の状態であったという構造上のものと、購入した土地が将来都市計画道路に指定されており、建物を建築しても取り壊さなくてはならないような法律上の事柄なども瑕疵に該当します。宅建業法上、個人が個人で売る場合は、瑕疵担保責任を負わないという特約を付加する契約書は有効ですが、民法では、売主は買主に対し瑕疵担保責任を負わなければならないとしており、買主がその瑕疵を発見してから1年以内は損害賠償の請求や契約の解除ができることになっています。ただ、土地については、瑕疵と呼べる事項は多くありません。

 

(2)瑕疵担保責任の特約がある場合

 民法に定める売主の瑕疵担保責任は任意規定ですから、特約によって民法の規定と異なる内容とすることができます。例えば、「物件引渡しから2ヵ月間に限り瑕疵担保責任を負う」や「現状有姿による売買であり瑕疵担保責任を負わない」といった特約は有効です。

 

(3)売主が不動産会社の場合

 不動産会社が売主となった場合は、宅地建物取引業法により、不動産会社は瑕疵担保責任に関して、物件の引渡日から2年以上の期間を定めること以外は、民法よりも買主に不利になる特約をしてはならないとされています(不動産会社の大部分は瑕疵担保責任の期間を「2年」と規定している)。例えば、瑕疵担保責任を負う期間を買主が知ったときから1年未満の期間とすることや、契約解除や損害賠償は認めず補修のみを行う、特定の箇所について瑕疵担保責任は負わない等の契約は買主に不利になるので無効とされます。

 

  • 危険負担の取り決めをしたか?

契約が済んでから、物件の引渡しまでの間に、物件が火災、地震、台風などの天災地変によって損害を受けた時に、売主・買主双方とも責任がない場合、その損害についてどちらが責任を負うのかを取り決めておく必要があります。民法では買主が負担する債権者主義を取っていますが、通常の不動産の売買契約では売主負担と定めるのが一般的です。

 具体的な契約内容では、損害が軽い場合は、売主が物件を元通りに修復するか売買代金を減額する、損害が大きい場合は買主は契約の解除ができ、それまでに支払った金銭は全額返還される等の規定を設けておきます。

 

  • ローン特約条項は設けてあるか?

不動産の買い主が、金融機関やローン会社からの融資を前提として、不動産を購入しようとしているとき、融資を受けることができなければ、不動産の購入自体ができなくなる可能性があります。

そのため実際の不動産取引では、予定していた融資が金融機関等によって承認されなかった場合には、買い主は不動産を購入する契約を解除して、契約を白紙に戻すことができるという特約を盛り込むことがある。こうした特約を「ローン特約」と呼んでいます。「ローン特約」は買い主が一定の場合に解除権を行使することを認める特約ですが、その特約の文言の解釈をめぐって紛争になることもあります。売主さんによっては、ローン特約を付けるなら契約をしないという方もいます。このようなトラブルを防ぐ意味で、契約に臨む前に、融資を申し込む金融機関にローンの事前審査を受け、これに合格していることは必須です。

 

「ローン特約」を付ける場合には次の事項を明記しておくのが望ましい。

 

1)買主に解除権が発生するための具体的な条件

(どの金融機関からいくらの融資をいつまでに受けることを予定しているか。融資の承認が下りなかった場合に、他の金融機関等に融資を要請する義務を負うか等)

2)買主が解除権を行使した際の、売り主の義務

(売主の手付金・代金返還義務の内容)

3)買主に解除権を行使した際の、買い主の義務

(損害賠償義務が存在しないこと等) 

 

  • 売買契約の解除の規定はどうなってるか?

(1)手付金放棄による契約の解除

 手付金は売買契約の締結に際し、契約の履行に先立って買主が売主に支払う金銭です。民法では手付を解約手付として、買主は手付金を放棄し、売主はその倍額を返還すれば契約が解除できることになっています。これが、いわゆる「手付流し」とか「手付倍返し」といわれているものです。ただし、この契約の解除は、「相手方が契約の履行に着手したとき以降」は解除できないことになっています。履行の着手とはおおよそ、売主側は必要な書類を揃えたとき、買主側は残金を準備し買主に所有権移転登記を申請するよう催促したとき等です。不動産会社が売主となる場合は、宅建業法39条により手付放棄による解約を禁止する特約は無効になります。

 

(2)債務不履行による契約の解除

 これは売主、買主いずれか一方に売買契約で定めた債務の不履行があった場合に生じます。不動産売買における債務不履行は、買主が約定日まで売買代金を支払わない場合と売主が物件の引渡し期日が到来しているのに引渡さない場合が該当します。売主側の債務不履行による契約解除の例としては、次のようなケースが考えられます。

・物件を第三者に売却して、登記も移転してしまった。

・期限になっても物件を引渡さなかった。

・売主の過失で、物件が焼失した。

 

  • 宅地建物取引主任者の記名・押印を確認したか?

 契約書には、説明をした或いは仲介をする会社の宅地建物取引士が記名・押印する事になっています。重要事項説明の時と同じようにしっかり確認して下さい。資格証の提示を求めることも大切です。

 

※重要事項説明を受け、契約書の説明も聞いて納得できたら、署名、押印して、手付金を払えば契約は完了です。尚、契約書には、売主・買主それぞれで売買価格に応じて収入印紙を貼付し、割り印を押さねばなりません。ちなみに、1千万以上5千万までなら今は、印紙は1万円になります。

 

契約が済んだら、ローンの本申込など契約時に確認した事を実行し、取引を待つのみです。次はいよいよ、最終段階、土地の引渡を受ける時に気をつける事をご説明致します。ではまた。

 

株式会社 セイコーハウジング 不動産部 平忠彰

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