「失敗しない土地探しの秘訣」第11回 もっと他にいい土地があるかも知れない

皆さん、こんにちは。(株)セイコーハウジングの平です。

前回、前々回は、安いからと言って、勧められるままに直ぐに買ってしまっては行けない土地について書きました。思い出して下さいね。

さて、私は、土地探しをしているお客様と、数多くお話をさせて頂いていますが、お客様の中には、なかなか土地が決らない人があります。

いや、物件がないのではなく、私が、ご希望の条件を聞いて、かなりの割合で、これは条件に当てはまる土地ではないかと物件提案を何回かしているにもかかわらず、なかなか決らない方が居るのです。

あなたはどうですか?条件を少しでも満たす土地が何件か出てきたら決断できますか?

決らない方に話を聞いてみると、だいたい2つの理由に集約されます。

一つ目は「自分の希望条件がはっきりと自分で自覚できていない」

二つ目は、「もっと良い土地が見つかるかも知れないという思いが消えない」

一つめの、自分で自分の希望条件が分かっていない方の場合の解決方法は、次の機会に書きます。今日は、二つめの「もっと他に良い土地があるかも知れない」と思って決断を先延ばしにしてしまい、結局購入の機会を失ってしまう方の場合の解決法を書きたいと思います。

まず、私が、お客様から土地探しを依頼された場合、最初にお会いした時に、ご希望条件をお聞きします。そして、その理由などを尋ね、時間が許す限り、資金計画をお聞きします。ここで、しっかりと計画ができていらっしゃる方は、直ぐに土地探しを始めますが、資金計画のあやふやな方で、資金計画の大切さがご理解頂けてない方には、土地探しの前に、家までを含めた資金計画の概算を一緒に行います。そしてその後、土地探しに移ります。

では、私がどうやってお客様の土地探しをするかという方法をお話ししましょう。読んでみるとなんだ、少しも特別な事はないじゃないかと思われるかも知れません。但し、この方法を実施する場合は土地を探すエリアの絞り込み希望条件が明確になっていることが前提です。

まずは、今は、ネット情報ですね。新しい情報として、レインズ情報http://www.fudousan.or.jp/並びに宅建協会11-23.comに物件登録されたものを調べます。次に、当社が加盟している不動産サイトのアットホームで物件をどんどん抽出していきます。ここでは、お客様の条件を一つでも満たすものを全部出していきます。一件一件、物件毎にお客様の複数の条件を満たしているかなどのチェックはしません。例えば、北矢三町・南矢三町で、広さ○○、土地の向きが○○、形が○○、・・・・・・等と条件があれば、とにかく掲載されているデータの内、北・南矢三町に出ている物件を片っ端から全部引っ張り出します。当社が加盟していない、HOMESやその他のサイトも一通り調べます。ネット情報を取り終えたら、次は情報誌です。「ハウジング情報」などの不動産情報誌から、これも、所在が「矢三」のデータであれば「全部」取り出します。

全部取り出すといっても、それぞれで重複した同一物件のデータが多いので、「全部」といってもせいぜい20件も出てくれば多い方でしょう。

後はこれらの公開データとしての物件情報に加え、補足としての、業者仲間からの情報です。まだ出してない物件がないか、或いは非公開の物件はないかの確認です。

ここで皆さんに一つ知ってほしいことがあります。当社に来店されるお客様を含めて、業者の店舗へ行けば、何か他に、広告に出してない情報を持ってるんじゃないかと思っているお客様が多いのです。

しかし、そんなものは今はほとんどありません。新聞購読をされている方はご存知だと思いますが、最近というか、ここ4~5年でしょうか、不動産の折込広告や新聞広告は極端に少なくなっていることにお気づきでしょうか?それは、紙を媒体とした広告では、いまは反響がほとんどないといってもいい状態です。3万枚の折込広告を入れて反響は1件くらいではないでしょうか?とても採算が合わない広告になってきています。

来店されるお客様に聞いても、新聞や雑誌を見て来たという方はほとんどいらっしゃいません。ただ見学会や売り出しなど、狭いエリア向けの特別な催事の時は、折込や新聞を見て来場される方は、今でも多いですが。

もう普段の広告はネットオンリーと言っても良いくらいですね。土地探しの今の中心層は20~30代ですので、スマホやPCのネットで検索をかけて探す…というのが、大方の探し方です。

ですから、昔は来店された方だけに出す情報という形で、業者が社内にとどめている物件情報もあったのですが、最近はそれをやるという事は売る意思がないというのと同じですから、基本的に売りたい物件があれば全部ネットに出しています。だから基本的にネットで情報検索すればすべての情報を得られるはずです。まぁ、会員にならないと提供してもらえないネット情報もありますが、それなら会員になればいいだけの話。それでもネットへ出す前の情報とか、売主から特別に公開しないで売ってほしいなんて物件もたまにありますので、念のため、業者さんへ問い合わせ、あれば情報をFAXしてもらいます。

こうやって、絞り込んだそのエリアの売物件を全部出します。この「全部」というのがポイントです。探すその時点でとにかく「全部」出し尽くすのです。

そうやって取り出した情報をEXCELの一覧表に仕上げ、広さ、価格など数字で確認できる条件でフィルターをかけ、物件ソートしていきます。そうすると最終的に残る物件データはせいぜい10件もないでしょう。

その後、実際にその土地を見に行って、お客様から聞いている周辺環境の条件が合うか、隣地の建物の状況はどうか、日当たりはどうか、接続道路はどうか、近くに嫌悪施設はないかなどを確認し、問題がなさそうであれば、その物件の場所を地図に落としていきます。

ただ、この時点ではなるべく自分の主観は入れないようにします。自分自身はこんな土地は嫌だなぁというような感覚を持ったとしてもそれが客観的条件(道が狭すぎるとか、形がいびつだとか)でない限り、その物件は外さずに、紹介物件の一つにします。お客様と自分は感性が違うのですから、その土地に対する感じ方が自分と同じだとは限らないからです。

しかし、こうやって抽出しても実際は、多くの場合、4~5件の物件情報が紹介できればいい方です。場所にもよりますが、そんなに何十件も物件が出てくるエリアはありません。50坪位と希望しても、売物件情報としては10坪位の物件もあれば、200坪300坪の物件も入っていますから、当然このような大きくはずれる条件が一つでもあれば、その物件は除外します。ですから、複数の条件に合う物件は意外に少ないのです。おそらくお客様の希望条件の3つ以上に当てはまる物件となると、どのエリアでも多くても4~5件だという私の経験値です。

この作業を終える事で、私は、お客様に自信をもって、「今は」これだけの物件しか有りませんと言えるのです。勿論、いつ条件に合う物件が出てくるかは分かりません。でも少なくとも「今は」無いのです。 このような作業を積み重ねることでお客様ではなく、私自身の「他にもっと物件があるかも知れない」と言う懸念を取り払います。だからお客様にはっきりと「これだけしか有りません」と言えるのです。つまり、情報を全部出すというのが、ポイントなのです。

「もっと良い物件があるかも知れない」という気持ちで、決断ができない方は、一度ご自分でこれをやってみて下さい。そうすると、この迷いから吹っ切れると思います。

引っぱり出した情報をどう整理するのですかって?EXCELの一覧表にどうやってするのか?……という疑問を解決できない方はどうぞご来店ください。私が教えます。EXCELに少し慣れている人であれば、それほど難しい作業ではありませんよ。難しくはないが、慣れるまで少々面倒ではありますがね。

とにかく全部の情報を知りたいとあなたが思っていて、自分では探せないと思われる方は、ご相談下さい。私が物件をご紹介した時には、「もっと、良い物件があるかも知れない」と思う必要はありません。但し、今まで書いてきたような作業をするのは、物件の現地確認まで含めるとまるまる2~3日の時間がかかります。今(2019.9月現在)私は3つの分譲地の販売を一人で手掛けている状況で、この作業を依頼されてもすぐに取り掛かることはできず、2~3週間のお時間をいただくことになるかもしれません。あらかじめご了承ください。

では、次回は、なかなか土地が決らないもう一つの理由である、自分で自分の希望が分かってない人はどうしたらよいかをお話ししたいと思います。ではまた。

株式会社 セイコーハウジング 不動産部 平忠彰