「失敗しない土地探しの秘訣」 第15回 ☆土地の価格指標

みなさん、こんにちは。不動産部の平です。

ここからは、土地を安く買う方法はあるのか?という話しをしたいと思います。

その前に、その土地が「安い」「高い」と判断するための基準・指標を知る必要があります。

 

言わずもがなの事ですが、ものの値段はどう決るかというと、この自由主義経済の中では、需要と供給のバランスで決ってくるというのが普通ですよね。しかし私たちがお手伝いをする売買契約上の決まり事、そう民法の上では、極論すると、土地の価格はいくらでも良いのです。

自由契約の原則で、売主が買主と交渉して、双方が納得すれば、契約は成立するわけですから、いくらでないと売買契約はできないという事はありません。 (ここでは税務署の判断は、考慮しません)

 

でもそれでは、逆に土地が自由に売り買いされる事は少なくなると思います。何かしらの土地価格の指標になるものはどうしても必要です。通常、売り買いされるものの価格指標となるものは、一つでしょう。基準となるようなものがあって、それに比べて「安い」とか「高い」とか言ってるわけです。
もし、その価格指標になるものがいくつもあったら、安いのか、高いのかわからなくなってしまいます。しかし、土地の場合は、その指標になるものが全部で五つもあります。だから土地は「一物五価」と言われたりします。安く買う方法を書く前に、そもそもその土地の価格指標を知りましょう。これを知らねば安いか高いかの判断ができません。

 

その指標となる価格というのが、下記の5つの価格です。

 

1,公示地価

2,基準地価

3,路線価

4,固定資産税評価額

5,取引価格

順番にご説明しましょう。

 

1,公示地価

まず、私達が土地の売却を依頼された場合、まずはその土地の価格査定をします。その査定をする時に参考にするのが、公示地価です。国土交通省が毎年、地価公示法に基づき、全国3万箇所程度の標準地の1月1日時点の価格を3月中旬に毎年発表しています。今年も既に発表されています。2人以上の不動産鑑定士の鑑定結果に基づいた価格です。ただ、全ての町に標準地があるわけではありません。また、市街地は標準地がたくさんありますが、少し郊外に行くと、近辺に標準地が無いところも多く、全ての土地の価格の参考にできる状況ではありません。

 

2,基準地価

公示地価の標準地がないようなエリアを補う意味と、公示地価の価格時点が1月1日であるため、それから半年(6ヶ月)経過した時点の年間の価格推移を知る意味で毎年7月1日時点の価格を9月に、県が発表するのが基準地価というものです。これも全国約25000地点位を県の地価の基準地として選定して、発表しています。周辺の標準地の1月1日の価格から半年間で周辺の土地価格が、どれくらい変化したかを知ることができます。

 

3,路線価(相続税路線価)

これは、相続税や贈与税の税額を計算する上でこの道路に面した土地の評価額は、いくらですよと、国税局が定める価格です。

毎年、1月1日時点の価格を8月(昨年は7月)に発表します。この価格は、公示地価の約8割を目途に決められているものです。ですから、価格を知りたいと思う土地の路線価がわかれば、それを0.8で割り戻せば、公示地価相当額になるわけですから、およその価格を知ることができるのです。

 しかし、市街化部分は私道以外には路線価図が殆ど設定してありますが、郊外など市街化が進んでいないエリアでは、路線価の設定はされていません。そういうエリアでは評価倍率表というものが掲載されていますので、その土地の固定資産税評価額(下記の4です)にその倍率をかけて計算することになります。

 

4,固定資産税評価額

前記の路線価は正確に言うと相続税路線価と言い、国税局が算定するものですが、この固定資産税評価額の方は、固定資産税路線価というものから評価額が出てきます。これは、各市町村が算定するものです。これは公示地価の7割を目途に算定されています。これは発表される時期が明記はされておりませんが、土地を所有する方は毎年4月か5月に、固定資産税及び都市計画税の納税通知が送られてきます。その通知額を4回に分けたり、1回で支払ったりしているはずです。その納税通知書にその年の価格(=固定資産税評価額)が記載されています。ですから、その評価額を0.7で割り戻せば、これも公示地価相当額(=売買するときの指標価格)が分かるわけです。

 

5,取引価格(成約価格)

これは、一般的な土地市場に於いて、実際に取引された価格です。現在は、国交省がデータベースにして公開しております。取引価格情報と言って、インターネットで公開しています。

これは、レインズという全国4つの「不動産流通機構」というところで得られた情報をまとめて公表しているものですが、本当の価格であるかどうかは、契約した価格を不動産業者が正直に正確に公表しているかどうかが分かりません。販売価格をそのまま書いている場合が多く、実際の契約交渉の結果の最終価格を書いていない場合が多いからです。あくまで一つの目安でしょう。

 

この五つが土地価格を見る上で、高いか安いかの判断基準とする事ができる指標価格です。

4の固定資産税評価額は市役所へ行って、その土地の評価証明という書類を取ることで分かるものですが、所有者本人しか原則として取得できません。他の4つの価格は、誰でもインターネットで見る事ができます。もし、買おうとしている土地の価格が安いのか高いのかの判断に迷っている時は、ネットで参考までにご覧になったらよいと思います。

 

但し、これらはあくまで指標です。土地の価格を判断する時に参考にする値段に過ぎません。その土地の近くにある標準地の公示地価が坪20万円と出ていても、売主さんがその土地を坪30万円で売ってはいけないという事はないのです。逆に10万円で売っても構わないわけです。つまり販売価格は、売主さん次第という事です。当然、買う方は、これらの指標を参考にしながら、高い、安いの判断をして、売主さんと、或いはその業者さんと交渉をすることになるわけです。

 

その時に、周辺相場より土地を安く買うにはどうしたらいいのか。次回それを書きます。

では、また。

 

株式会社 セイコーハウジング 不動産部 平忠彰