権利を得たものには、国は税金を課す! ~税金も経費として資金計画に入れましょう。~

先日、1か月ほど前に土地の売買契約をしたお客様から、住宅ローンの融資実行日が決まりましたとの連絡が入りました。早速、司法書士の予約や銀行の手配を済ませ、土地の引渡し当日に、持参していただくものや支払うお金の明細を書いた、決済のご案内(取引案内)を作成し、お客様へお届けしました。するとそのお金の出金明細を見て、「え、登記の費用って、こんなに取られるんですか?30万も掛かるなんて思ってなかったなぁー」と、真顔で驚かれました。

 

事前にきちんと説明しておかなかったのは、申し訳ないなと内心思いながら、少し時間を取って、この経費について説明をさせてもらいましたが、「へぇ~そうなんですね。」とびっくりしながらも、納得してもらえたようです。

 

このお客様だけでなく、不動産の引渡日(決済日)に、司法書士に支払う金額に驚かれる方は、少なからずいらっしゃいます。不動産の所有権の登記をするのも、住宅ローンを組む(抵当権の設定登記が必要になる)のも、生まれて初めてという方が多いので、仕方ないことかもしれません。

 

だから、今日はこの不動産を購入するときの登記の費用について書いておきましょう。

因みに、このお客様の登記費用の明細をここで挙げておきます。

登記費用

この表の中の報酬額というのが、司法書士がこの登記手続きを請け負う時の報酬額で、この金額は司法書士により違ってきます。基準となる価格はあるようですが、定価というのはないようです。登録免許税の方は、税率は決まっていますが、その売買される土地(不動産)の固定資産税評価額により、税額は変わってきます。(売買価格とは違います)

 

土地を買うというのは、別の言葉でいえば、その土地の権利(所有権)を、お金を払って買うという事であり、その所有権が自分のものだと売主以外の第三者に主張するには、権利の登記をしないと主張できません。この新しい権利を取得して、登記をするという事に対して、国は税金を課すわけです。上の表でいえば 110,400円がその税金(登録免許税)です。その専門的な作業を請け負ってくれる司法書士に報酬として払う金額が39,000円という事になります。

 

土地を買うのに、ローンではなく、自己資金で払うという方は、表の中の所有権移転登記の下にある抵当権設定登記というのは、関係ありません。
私のお客様の中で、土地は自己資金で払い、建物は住宅ローンで払うという方は、儘あります。しかし、全体でいうと1~2割くらいもないと思います。多くの方が土地も家も住宅ローンを購入してその融資額で支払うという方です。

住宅ローンという金融商品を銀行とローンの契約をして購入すると、何十年間かに分けて、返済をするという約束のもと、銀行はその契約した金額を一度に貸してくれるわけです。しかし、ただあなたを信用するから貸してあげる……というわけではありません。その借金のかたの提供を求められます。もし支払いをしなかったら、その家・土地を借金のかたとして取るよというわけです。

 

その借金のかたを提供するという行為が、自分が購入した土地や家に抵当権を設定するという事です。権利の設定をするのは、借金をした本人です。抵当権を設定して、もし払えない場合は、銀行にその抵当権の実行として、家・土地を売却した中から、残りの借金の支払いに充ててください。というわけです。

ですから、抵当権の設定は借金をした人、つまりローンを借りた人が権利の設定登記を行います。権利の登記をするわけですから、ここに国は登録免許税という税金を課すわけです。この税金も税率は決まっていますが、住宅ローンの融資額(債権額)に税率をかけて税額を計算します。従って、住宅ローンの金額が高いほど、この抵当権設定の登記費用は高くなります。上の表で3500万のローンの借入額が、もし4000万円になれば、登録免許税は160,000円になります。このように住宅ローンを多く借りると、土地の所有権の登記の税金より、住宅ローンの抵当権の設定登記の税金が高くなってきます。

 

「土地を買う時の登記の費用は高いんだな」と感じる気持ちはわかりますが、住宅ローンを組んで買う場合は、実はその金額の半分くらいは住宅ローンを借りるための費用なのだという事、このことを理解しておいてほしいと思います。

家や土地の購入をする前に、事前にきちんと経費を含めた資金計画をしておくのが、後後、後悔しないための良策です。たくさんある経費の中で、ここにあるように、税金は多くの割合を占めています。ご自分でこのような経費の計算ができない場合は、どうぞお気軽に当社においでいただき、お声をかけていただければと思っております。

 

(株)セイコーハウジング 不動産部 平忠彰