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第4回、家を建てる上での考え方① -土地から購入する場合-

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※家を建てるその土地と、その周辺の将来の様子を考えてみましょう。

家を建てることや、建てた後の暮らしを考えるときに、どうしても一つ押さえておくべき社会現象があります。それは「人口減少、並びに過疎化」という大きな問題です。

 

私が当社で働き始めたのが平成14年、世の中はバブルがはじけ、徐々に本来の秩序を取り戻し始めたころで、異常に上がり続けた土地価格は大きな下降線をたどり始めたころでした。とはいえ、まだまだ土地は高かった。会社周辺の売土地でも坪50万円くらいをつけている土地はまだ多かった。

だから、土地の売買は一件、50坪位を中心として2000~3000万円の取引が普通でした。

ところが今、会社周辺で、当社が分譲している土地の価格は坪18~22、23万円くらいです。売買契約1件当たりの価格は1000万を少し超えるくらいが普通となり、15年程で半分以下になったわけです。

平成7~8年ごろの価格のピークに向かって上がり続けた価格が15年以上をかけて、下降を続け、今やっと横ばい状態になったといえる時期ですが、これが、この後、将来に向かってまた上がっていく可能性はあるでしょうか?

 

はっきり言って、ないですね。少なくとも10年20年いやもっと先に向けても上昇する可能性は限りなくゼロに近いと思います。むしろまだ徳島市周辺では、値下がりが続いています。止まっていません。しかし、土地の価格が資産評価としてゼロになることはないでしょう。

ただ、市場価格(実際に売り買いされる価格)としてはゼロになりうるんです。いやゼロどころかマイナスになる可能性だってあります。土地を持ってるだけで、負債を抱えているのと同じという事さえ起ってくる可能性があります。買う人が誰もいない土地は、市場価格としてはゼロで、掛かってくる税金を払うだけの負の資産です。

 

その要因が過疎なのです。

4~5年位前までは、土地探しに来店されたお客様と資金計画をした上で、市内で土地を探しましょうとなった時、予算的に無理があると思えるお客様には、『では、同じ市内でも国府町はどうでしょうか?或いは市内を離れ石井とか、板野とかで探せば、無理のない支払計画の中で、土地が買えて、家を持てますよ』・・・・という話をよくしていましたが、今は、この話はしません。

逆に、『あと数百万円足すことで、市内の利便性の高いエリアでも土地から購入して家を建てることが可能ですから、なんとか自己資金をいくらか増やすか、少々待って、頭金を増やしてから市内で検討しませんか?』・・・・・という事が多くなりました。

その理由が、市内周辺の過疎であることは、もうお分かりだと思います。

 

2009年の長期優良住宅認定制度の始まり以来、最近建てられる家は一昔前までのような、「30年も経ってしまえば建て替え」という家ではありません。きちんとメンテナンスさえすれば、何十年でもあるいは100年でも持ちますよ…というような家が多くなっています。

加えて、人生100年時代と言われるような、長寿命の時代に入ってきました。現役世代として働いてきた時間と同じくらいの時間が退職後待っています。そうなってきたときに、同じ家にずっと住み続けるのではなく、子育て期や、壮年期、そして老後というそれぞれのステージに合わせて、住む家を変えていく時代がそろそろやってくるのではないかと思います。家を買い替えていく時代ですね。

 

となると、そこで、売れる家というのはどんな家でしょう。まず立地は、少しでも交通や生活施設の利便性のあるエリア、そして家そのものは快適に暮らせるための、耐震性や断熱性、バリアフリーなどの性能の高い家でしょう。土地を含めて資産価値の高いと思える家でないと買い替え市場では売れないでしょう。

このまま人口減少が進むと、たとえ市内でも郊外の土地で、周辺でぽつりぽつりと住む人いなくなって、過疎が進むようなエリアの住宅は売れようがありません。いくら性能が高くても買い手は付かないでしょう。

 

もちろん、家を建てようという時に、その土地を選ぶ動機として、【家族や親せきが近くにいるから】、「職場が近いから」、「こどもの学校が近いから」という、様々なその人それぞれの事情から来る判断があることはしょうがないことです。その判断の正誤を云々することはできません。

しかし、その個々の事情を踏まえたとしても、家を建てるときには、数十年先の事にも思いをはせながら決断をする必要があります。2040年には徳島県人口が60万人を切ってくるかもしれないというような、人口減少という大きな社会環境の状況を視野に入れて、想像力を大きく働かせて、決断しましょう。

人生100年時代の住まいの価値